今年こそはじめよう!キャンプツーリング

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ツーリングをしているとバイクの後ろに大きな荷物を積んでいるライダーや集団を見かけることがある。まずその多くはキャンプツーリングで間違いない。ライダーであれば、一度くらいはキャンプツーリングをしてみたいと思ったことはあるだろう。しかし、色々と道具を揃えたり、その使い方を覚えたり、またキャンプ場を探したり、と普通のツーリングよりもハードルが高く、周りにキャンプツーリング好きのライダーでもいない限り、中々実現できないのも事実だ。以前は、筆者も「キャンプツーリング行ってみたいなぁ」と頭で思うだけのライダーであったが、一度経験すると、これはハマるライダーが多いのも頷けると思ったほど楽しい。もちろん道具は揃え出したらキリがないが、基本的なものさえ用意すれば十分楽しむことができる。新しい年を迎え、ライダーとして新しいことをはじめるのであれば、キャンプツーリングはもってこい。まだ、しばらくは寒さも厳しいと思われるが、暖かくなったら今年こそ、キャンプツーリングをはじめてみませんか!
自然とバイクを楽しむキャンプツーリング
「ツーリングにはよく行くけれど、キャンプツーリングはしたことがない」という話はよく耳にする。キャンプ好きのライダーにとってはごく普通のことでも、それ以外のライダーにとってはまた別の話。友人や知人にキャンプ好きがいる人は別として、中々はじめられないのは、色々と物が必要なだけでなく、そういう人が周りにいないという理由も少なからずはある。そこで今回は、キャンプ好きの友人や知人が周りにいないライダーたちでも楽しめるように、キャンプツーリング好きライダー二人にレクチャーをしてもらう。まず一人目はキャンプツーリングや旅をする為にオフロードバイクを選んだという部類のアウトドア好きのモデル山下くん。そしてもう一人はキャンプツーリングが好きで、一人で各地に赴き、キャンプを満喫をしているというデイトナの代表取締役社長、織田さん。それでは、二人と一緒に魅惑のキャンプツーリングの世界へ!
キャンプツーリングをはじめようキャンペーン!

今回、ゼロマガジン内で紹介するキャンプシートバッグもしくは保冷シートバッグを期間中(2月10日〜3月10日まで)に購入していただいた方の中から抽選で10名様にデイトナ「バイク専用電源2.1A」をプレゼント。春のツーリングシーズンに備えて、是非この機会にアイテムをゲットしてください!
*ご購入いただいた方全員が抽選対象となり、当選者には3月下旬に商品を発送いたします。
プロローグ

キャンプツーリング好きの山下くんと織田さん、二人がやってきたのは西伊豆にある雲見夕陽と潮騒の岬オートキャンプ場。ここは高台に作れらたキャンプ場で、西伊豆の海が一望でき、また天気の良い時には、千貫門と雲見崎の先に富士山も見える絶景スポットとなっている。

施設は2棟のロッジと綺麗に区画されたキャンプサイトとなり、管理棟にはトイレとシャワー室、洗い場が設置されている。

またキャンプサイトには、展望風呂もあり、至れり尽くせりのキャンプ場となっている。二人はしばし、美しい景色を堪能。そしてバイクから荷物を降ろし、キャンプ支度に取り掛かった。
山下くんのキャンプグッズ

山下くんが1泊2日程度のキャンプツーリングの際、持っていくアイテムがコチラ!
※一段目左側から順番に説明
一段目(左)ユニフレームの焚き火台
身体を暖めるため、また虫を寄せ付けないために必要。コストパフォーマンスが高いので人気。
一段目(右)ノースフェイスのカメラバッグ
カメラを入れるケースだが、コッヘル、シングルバーナー、ヘッドランプ、スプーン、ナイフ、フォークなどの調理器具を入れている。
二段目(一番左)ナルゲンの水パックボトル
折りたためるので収納しやすい。料理や飲み水に使用。
二段目(左から二番目)クライミットのマットレス
暖かいプリマロフト素材を使用。インフレータブルタイプなのでコンパクトに収納できる。
二段目(左から三番目)プロモンテのVLシリーズのテント
登山用(一人用)。ソロキャンプの場合は、軽量な山岳テントがオススメです。テントはだいたい1.5kg以下がいい。
二段目(左から四番目)テントのポール
二段目(一番右)REIの折りたたみチェア
アメリカのアウトドアショップREIのオリジナル。日本未発売品。軽量で使いやすい。
三段目(左)ソーラー付きのLEDランタン
電池が要らないのでとても便利。また非常に明るいので夜間も安心。
三段目(右)テントの下に敷くグランドシート
岩場や砂利などゴツゴツした路面の時はテントの底面の保護になるのであったほうがいい。
四段目(左)グリップスワニーの革手袋
焚き火用に使用。料理にはもちろん、バイクに乗るときも使える。
四段目(真中)ナンガのスリーピングバッグ
ミニマリスム180という重さわずか325gで世界最軽量のモデル。保温性も高くキャンプツーリングにオススメ。
四段目(右)SOTOのポップアップテーブル
アルミ素材を使用し、軽量かつ頑強、さらにコンパクトにも収納できる。撤収が簡単なローテーブル。
今回山下くんがキャンプツーリングに使ったバッグ

僕が使っているバッグはキャンプシートバッグ(DH-713)で、サイズが大きいのはとてもありがたいのですが、幅が広く、僕のセロー250だとちょっとバランスが悪いので、個人的にはもう少し幅が狭いといいかなと思います。

デザインは余計なものが付いておらずシンプルで好み。外ポケットが多過ぎたり、ドローコードも要らないので、その点でもルックスはカンペキです。耐久性も高く、フレームがしっかりとしていて、四角い形状をキープできるので、キャンプ道具の出し入れもしやすいんですよね。

部屋に置いておく場合も、コンパクトに折りたためて収納し易くなっているのも良いところです。
はじめてでもこれで大丈夫!
HOW TO SET UP THE TENT

1.今回はコールマンのツーリングテントで実践します

2.まずは、ケースから中身を取り出し、テント(インナー)を地面に広げます

3.ポールを組み立て(伸ばす)ます

4.組み立てた(伸ばした)ポールをテントの上にクロスして置きます

5.ポールを四隅のエンドピンに差し込みます

6.ポールがクロスしたトップの部分を固定します

7.インナーテントに付いているフックをポールに接合します

8.四隅にペグを打ってテントを固定します

9.フライシートをポールの上から被せます

10.インナーテントの四隅についているリングにフライシートのフックをかけます

11.これにて完成です!

12.今回使ったのはスタンダードなツーリングテントで、前室があるタイプのものです。よりコンパクトかつ軽量性を求める人には、山岳用テントがオススメ。ただ山岳用のテントの場合、前室がないものも多く、その場合は、入り口にタープを張ると便利かつ雰囲気もグッと増します。
夜のキャンプ飯
白菜サラダと白菜と豚の鍋


キャンプの際は、簡単かつ美味しくできる料理が一番。サラダは、白菜をざく切りにし、その上に塩昆布をかけ、マヨネーズと醤油で仕上げて完成です。


鍋も白菜、ネギ、えのき茸を食べやすいようにカットし、味付けは市販のキューブ状の鍋つゆの素で。後は豚肉を入れて煮込むだけでできる簡単で美味しい料理になっています。
織田社長と山下くんの対談

- 山下
- キャンプツーリングをはじめたいという人は結構いると思うのですが、まずはどういったものを揃えたらいいのか。その辺りで皆悩んでしまいそうですよね。
- 織田
- そうですね。私自身、以前はファミリーキャンプや林道ツーリングでのキャンプもしていました。少しブランクがあったのですが、昨年からキャンプツーリングに行くようになって、最初は何を買えばいいのか、買った商品がバイクに積めるのか等が不安で...。正直、これまで結構無駄使いもしましたね。
- 山下
- それを経て行き着いたのが今のスタイルという訳ですか。
- 織田
- はい。私のこれまでの経験を踏まえ、今後はじめたいと思う人たちに、どんな風にしたら良いのか色々とアドバイスができたらと思います。
- 山下
- そもそも、織田さんがファミリーキャンプの時に使っていたアイテムは、現在のキャンプツーリングに引き継がれたりしていますか。
- 織田
- いや、引き継いだものはほとんどないですね。マグカップなどの小物は引き継げますが、テントやタープ、テーブル、椅子、調理器具などは、バイクに積めるようなコンパクトなものが必要になってくるので、それらは買い替えました。

- 山下
- アウトドアギアの変化についてはいかがでしょうか。
- 織田
- 昔よりもだいぶ軽くなっていますし、また組み立てやすくもなっていますね。あとは、アイテムもかなり多くなったと思います。
- 山下
- 確かに昔と比べてアイテムもかなり増えましたよね。
- 織田
- はじめてキャンプツーリングをする人にとっては、少し選択肢が多すぎて悩んでしまうかもしれませんね。

- 山下
- そういった中、織田さんはどのようなテントや寝具を選んでいますか。
- 織田
- 実は、現在のテントに至るまで3つのメーカーを試してきているんですよ。今の基準は重量は3kgを超えないもの。サイズは50cm以内のものを選んでいます。
- 山下
- 僕もその重量とサイズ感に関しては同感です。テントの種類としてツーリング用テントと山岳用テントがありますが、僕はどちらも良いと思っていて、ツーリングテントは前室が広くてヘルメットやブーツ、アウターなどをライダーのアイテムをしっかりと保管できますし、山岳用テントは前室がなかったり、小さいけれどもその分、コンパクトかつ軽量なので、バイクに積むには適していますしね。ちなみに織田さんの山岳用テント&タープというスタイルにはどんな理由があるのですか。
- 織田
- 自分が過ごす空間をしっかりと保護したいというところからですかね。
- 山下
- そうなんですか。僕は織田さんが、前室でゆったりコーヒーを飲んでいるのを見て、正直いいなと思いました。また寝具についてはどうですか。
- 織田
- 自分はコット&シュラフというスタイルです。地面が凸凹していてもコットであれば、フラットに寝ることができますしね。また地面からの冷気も防げて快適ですよ。
- 山下
- 僕はマット派なんですよ。今はシュラフの中に入れるタイプを使っています。地面からの温度に対しては強くありませんが、本当にコンパクトで缶ジュースくらいの大きさになるので持ち運びに便利なんですよね。ただ、織田さんの話を聞いて、はじめての人の場合は、快適性に優れるコットを選ぶのもいいかなと思いました。
- 織田
- 外で寝るということへの慣れもありますからね。私もはじめはマットでしたが、知り合いにコットの存在を教えてもらい、使ってみたら、快適に寝れるなと思いました。もちろん、コンパクトさを重視する人は、マットの方が良いかもしれませんね。
- 山下
- 僕はキャンプをするにあたり、第一段階として必要なものは、テントとマットもしくはコット、そしてシュラフだと思っています。調理器具などは、はじめは無くても、食事はコンビニやスーパー等で何かを買ってくるという方法もありますし。
- 織田
- 確かに。まずは寝るのが第一ですよね。またシュラフ選びも自分がどの時期にキャンプツーリングをするのかを考えて、時期(季節)に対応したものを選ぶことが大事だと思います。山下さんは、何種類か持っているんですか。
- 山下
- 僕は、気温が低い時用のものと気温が高い時用の2種類を持っています。
- 織田
- 私も冬場もキャンプをするので、夏用のものと冬用のものの2種類を持っています。年間通してキャンプをしたいという人は2種類持ちがオススメですね。

- 山下
- デイトナさんではキャンプツーリング向けのアイテムなどの開発はされているのですか。
- 織田
- そうですね。デイトナとしてもお客様(ライダー)には、バイクを楽しんでもらいたい、飽きてもらいたくないという想いがあるので、キャンプは楽しく、また興味を持っているライダーにもオススメしたいことなので、自分自身で経験をしながら、こんなものはあったらいいなと思えるライダーのためのキャンプアイテムを作っていきたいとは考えています。
- 山下
- キャンプというと登山から、もしくはファミリーキャンプからの流れが基本なので、デイトナさんには、ライダーからのベクトルでキャンプを楽しめるアイテムを作っていって欲しいなと思います。
- 織田
- キャンプは、一般のライダーにとっては一つハードルがあるとは思いますが、現代の生活において自然と対峙したり、また人とのコミュニケーションを深めるには最適な環境だと思いますし、そのために自分たちはハードルを乗り越えやすくしてくれる商品作りに、これからチャレンジをしていきたいと思っています。
- 山下
- いいですね!楽しみにしています。
朝のキャンプ飯
サンドウィッチ&ホットサンド


朝もパパッと簡単にできるサンドウィッチがオススメです。パンの耳を切って、マヨネーズを塗り、ハム&チーズを挟んで完成。シンプルイズベスト。これにスープとコーヒー合わせればバッチリです。


織田さんのコンビニのサンドウィッチをホットサンドにするというアイデアは実に良く、食べさせていただきましたが、最高でした!
ツーリングを快適にしてくれるアイテム
キャンプシートバッグ DH-713

キャンプやロングツーリングなど、たくさんの荷物を収納できる大型タイプのシートバッグ。素材は耐久性に優れる1680Dポリエステルを使用、そしてシートからはみ出した部分、横面、インナーにはアルミパイプとフレームを備え、荷くずれを防止してくれる作りとなっている。価格は26,500円(税抜)
保冷シートバッグ DH-714

ありそうでなかった保冷シートバッグ。キャンプツーリングの際の食材や飲み物の運搬や要冷蔵のお土産などを持ち帰る際に便利なアイテム。保冷用の発泡スチロールや保冷剤と組み合わせれば、保冷効果もアップ。収納力も高く、ヘルメットを入れることも可能だ(*タイプによる)。価格は12,000円(税抜)
シーケンシャルウインカー D-Light STELLAR

スイッチオンでLEDが流れるように点灯をする昼夜を問わない高い視認性と高級感を備えるシーケンシャルタイプのウインカー。直流12Vの二輪車専用品で車検対応、カラーはマットブラックのみ。価格は16,000円(税抜)
バイク専用 ドライブレコーダー DDR-S100

旅の思い出とともに、ツーリング先での万が一のトラブル防止アイテムとして人気のバイク専用レコーダー。レンズの画角は120度、200万画素で鮮明な画像を残すことができる。録画時間はFULL HDで約14時間(*128GのSDカード使用の場合)の記録が可能。また防塵、防水性に優れるだけでなく、衝撃録画機能(Gセンサー)を搭載し、衝撃を検知した際は、自動的に衝撃録画データとして専用フォルダに保存される。価格は19,000円(税抜)
スポット
雲見夕陽と潮騒の岬オートキャンプ場

営業期間:通年営業 GWは2月1日から、夏休みは4月1日から予約受付可能 その他の時期は予約日の3ヶ月前から受付可能
管理費:管理費は大人1名につき1000円
区画料(1泊):オートキャンプサイトは3000円(ミドルシーズンは3500円、ハイシーズンは4000円)
ロッジは1棟9000円(ミドルシーズンは9500円、ハイシーズンは10000円)
*バイクは3台まで1区画で利用可能で超過した場合はバイクは1台ににつき500円追加
ナビゲータープロフィール

山下晃和
1980年生まれ。タイクーン所属ファッションモデル。サイドビジネスとして雑誌、WEB、カタログなどのライターとしても活動。海外22カ国と国内合わせて35,291kmを駆けた旅サイクリストでもある。著書「自転車ロングツーリング入門(実業之日本社)」。2017年に自転車とキャンプの旅フェス「BIKE&CAMP」の実行委員長を務める。フィットネス関連の仕事も増えてきたのでNASMというスポーツトレーナーの資格を取得。趣味は、独り旅、登山、トレイルラン、MTB、サーフィン、トライアスロン、野球、ウエイトトレーニング、読書、オフロードバイク、四駆でドライブ。
織田哲司
90年にデイトナに入社。二輪事業部長を経て2016年3月に代表取締役社長に就任。自らもバイクに乗り、社内メンバーとのツーリングも行っている。また大のキャンプツーリング好きで、ソロでも行くこともあるという。