自然を満喫!キャンプツーリング

自然を満喫!キャンプツーリング

createcamera_altJunichi Yasumuro
personAkikazu Yamashita

 世にアウトドア人気が高まっている昨今、オートバイの世界でも同じく、キャンプツーリングが人気で、山や湖へと向かうライダーたちも増えてきた。だが、まだ道具一式を揃えたり、使い方を覚えたり、そして一緒に行く仲間や場所選び等、少々ハードルは高い。しかし、その一歩を踏み出さなければ、楽しいか楽しくないかも分からない。数年前まで、仕事以外はノーキャンプライフだった筆者も、何度か経験するうちに楽しさを覚え、今では仕事でもプライベートでもキャンプツーリングの前はちょっとウキウキするまでになった。インターネットで何でもできるこのご時世。道具もネットで簡単に買え、使い方やキャンプ場の情報だって、ちょっと検索すれば沢山出てくる。一緒に行く仲間も、普段ツーリングに行く仲間やお世話になっているショップやディーラーの知り合い、でなければネットで募ってもいい。とにかく、興味を持ったらはじめることが大事。まだまだ秋までキャンプが楽しい時期は続く。思い立ったら吉日、週末の天気をチェックして、キャンプツーリングに行ってみませんか!

一人でも楽しいソロキャンプ

 キャンプツーリング好きの山下くん。今回、彼がやってきたのは山梨県河口湖町の西湖のほとりにあるキャンプビレッジ・ノーム。ここは彼のお気に入りの場所の一つで、都心から約2時間半と比較的近く、アクセスも良い。ふとキャンプをしたいなと思いついた時、気軽に訪れることができ、またレンタルも充実しているので、「あっ、○○がなかった!」ということの多いキャンプツーリング初心者にとっても優しい場所となっている。さらには、カヤックのレンタルや近隣の日帰り温泉施設など、気軽に非日常を満喫するには最適のスポットとなっている。

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中央自動車道「河口湖インター」を降り、下道を走ること20分。西湖の北岸に西湖を一望できるキャンプ場「ノーム」がある。

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県道21号線道沿いに、ウッドで作られた雰囲気のある看板「GNOME(ノーム)」があるので、見落とすことなくたどり着けるはず!

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今回、山下くんの相棒はトライアンフのアドベンチャーモデル「タイガー800」。今回はロード向きのXRシリーズを使用したが、林道やダート好きならXCシリーズがオススメ。

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キャンプ場に着き、まずは荷物を下ろす。今回、山下くんが使用しているバッグは、デイトナのツーリングシートバッグと防水バッグの組み合わせ。ツーリングシートバッグは、最大で70Lの容量となり、とかく荷物の多いキャンプツーリングには最適。

ツーリングシートバッグLL&S

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ちょっとした日帰りツーリングから泊まりのロングツーリングまで、4つのサイズをラインナップし、ライダーの用途に合わせて使えるツーリングバッグ。その主な特徴は、バッグの容量を変えられる可変ファスナーに物の出し入れが楽な広い開口部、バッグの形状をしっかりと維持させる側面縁に使用された金属ワイヤー、盗難防止に役立つダイヤルロック(*オプション品)が可能な仕様。可変に対応したレインカバーなど。写真のようにバッグを連結してスマートな感じで使うのも○(*ただメーカー推奨ではなので、万が一、荷崩れをした場合は自己責任となります)。今後、バッグ同士の連結ができ、また連結時にも対応するレインカバーを備えて欲しいところ。そうなればまさに「鬼に金棒」。カラーはベーシックなブラック。カラーバリエーションももっと増えたら嬉しい。 価格は13,500円(S)、16,800円(M)、19,000円(L)、22,000円(LL)*全て税抜き

山下くんのひと言
「バッグ自体がしっかりとした作りなので、積載もし易く、その上にも楽に荷物を載せられて○。可変ファスナーで容量が変えられるのもフレキシブルに使えていいですね。サイズ違いのバッグを連結できたら尚良いかと思います」

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シートバッグは左右に容量可変ファスナーを備え、53〜70Lに容量が変化する。今回は70Lにして使った。中にはギッシリとキャンプグッズや食材等が詰め込まれている。

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ちなみにシートバッグの中身はこのような感じ。キャンプツーリングに必要な基本アイテム(テント、折りたたみテーブル、食器、ガスカートリッジ、クッカーセット、テント用ポール、移動用小物入れ、グランドシート、シュラフ、折りたたみチェア、着替え、レインウェア、水と食材)一式が入れられる。*今回マットは別積載

キャンプ場でも念のためロックをしておこう!
G-LOCK ナンバーブレードロック

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フレキシブルに動くブレードは強度を持たせ厚くされ、また可動部にも耐久性を高めるために太めのピンを採用。折りたたんでコンパクトにすることができるので、携帯にも便利なロック。普段使いからツーリングまで気軽に持っていくことができ、また安心感も与えてくれる。カラーには、あえて視認性の高いレッドとイエローを採用している。携帯ケースも付属されていれば尚魅力的。価格は3,480円(税抜)

山下くんのひと言
「頑丈で携行しやすいロックは重宝すると思います。とくに高価だったり、大きいモーターサイクルであれば、安心感も得られるかと」

まずはテントを張る!今回のテントは、デイトナの新作「ツーリングテント ステイシーST-II」で、ワイドな前室と広い居住空間が特徴だ。普段からテント張りには慣れている山下くん。新しいものであっても、即座に理解&対応する。流石キャンプエキスパート。

ツーリングテント ステイシー ST-II

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キャンパルジャパンとデイトナがコラボレーションをしたテント。その特徴はコンパクトながらもルームテント的な使い方ができる広い前室と圧迫感のない少し高めの天井、そして大人二人が入っても快適な居住性。とかく荷物の多いキャンプツーリングも快適に楽しむことができる。ただソロツーリングという面では、少し大きく、重量も重め。タンデムやペアでキャンプツーリングを楽しむライダーには最適なテントとなっている。一人用モデルも欲しいところ。価格は42,000円(税抜)

山下くんのひと言
「前室が広いから、タープが無くてもいいのが便利。慣れてくると簡単に張れるようになると思うし、設営もラクでした。ただ、ここ数年は素材の改良から、山岳テントは1.5㎏以下が主流になっていて、1.0㎏前後のものも多い。中には手のひらサイズのものも出回っているので、大きさと重量は改良の余地ありかと...」

HOW TO SET UP THE TENT

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1.まずは、ケースから中身を取り出し、テント(インナー)を地面に広げる。ポールを組み立て、ポールをテントの上にクロスして置いておく。

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2.ポールを四隅のエンドピンに差し込み、ポールがクロスしたトップの部分を固定。インナーテントに付いているフックをポールに接合する。その後、四隅にペグを打ってテントを固定。

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3.テント部分が完成したら、前室部分のポールを組み立て、テント部分と組み合わせてペグで固定。

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4.フライシートをポールの上から被せ、インナーテントの四隅と前室部分のポールについているリングにフライシートのフックをかける。

5.そして張り綱をしっかりと張って地面にペグで固定をすれば完成!

今回のテントはツーリング向けで、広い前室があるのが特徴。よりコンパクトかつ軽量性を求めるライダーは、山岳用テントがオススメ。

ツーリング中もキャンプ中も快適な靴下
メリノウールソックスラウンドミドル

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 肌触りが良く、吸汗、調湿、抗菌防臭に優れる高機能素材メリノウールを使用したバイク用ソックス。また合繊の混紡にすることで、ウールの弱点出る強度も持たせバッチリ。さらに足裏にはシフトチェンジやブレーキング操作をするたびに蒸れた空気を排出するエキゾーストシステムを採用。オールシーズン使え、ライダーにピッタリ。足元のオシャレとして、さらにカラーのラインナップも増えればさらに嬉しい。価格は1,900円(税抜)

山下くんのひと言
「履き心地もよく、メリノウールを使っていてこの価格はコストパフォーマンスが高い。メリノウールは抗菌防臭効果もあるので、クールマックス素材よりも好きですね」

【キャンプ飯&コーヒー】
一人なら簡単&美味しいのがイチバン

テントが完成したら、お腹も空いてきたので、ランチ作りに取り掛かる。

具沢山トマトスープ

自然を満喫!キャンプツーリング
自然を満喫!キャンプツーリング

食材はホールトマト・玉ねぎ、きのこ類(なんでも可)、ウインナーもしくはベーコン。玉ねぎ、ウインナー、きのこを食べやすい大きさにカット、鍋にホールトマトを入れ、カットした具材とコンソメを入れて煮込むだけの簡単スープ。その他、地の食材を入れてアレンジしてもOK。野菜類であれば、おおよそ合うのでお好みで。

お手軽ホットサンド

自然を満喫!キャンプツーリング
自然を満喫!キャンプツーリング

食パンにスーパーやコンビニエンスストアなどで売っているパックのポテトサラダやマカロニサラダを挟んでチーズをのせてホットサンドメーカーで焼くだけの簡単&美味しいメニュー。色々とアレンジもできるので、試してみるのもアリ。また食パンはいつもよりもちょっと良いものを使うのがオススメ。

コーヒー

自然を満喫!キャンプツーリング
自然を満喫!キャンプツーリング

キャンプ、ツーリング、ライダーの飲み物と言えばやはりコーヒー。キャンプ中は、朝、昼、夜と違ったシチュエーションで楽しむ。「最近はコーヒーを家で作っていて、保温保冷効果の高いコークシクルボトルに入れて持ち歩いていますが、キャンプの時などは、ポーレックスのコーヒーミルを持参し、ペーパーで落とすハンドドリップをしています。デモンストレーション的に盛り上がりますしね」

雨に備えてレインウェアの携帯は忘れずに!
モーターサムライ ウルトラライトレインスーツ

自然を満喫!キャンプツーリング

透湿性に優れるTECONE社のSGX-βラミネートが施されたリップストップナイロンを使用。ストレッチ性に優れ、タイトなデザインながらも動きやすく、ライド時のバタつきも抑えられ、疲労も軽減。ジャケットの丈を短く、パンツをハイウエストにしたデザインは水が溜まりにくい仕様となっている。そして500mlのペットボトルと同等の携帯しやすいコンパクトなサイズも魅力。もう少し価格もライトだと尚嬉しい。価格は13,800円(税抜)

山下くんのひと言
「オーソドックスなレインウェアですが、サイズ感が大き過ぎないところが○。日本人の体型にも合っていると思います」

スポット

キャンプビレッジ ノーム

自然を満喫!キャンプツーリング

富士五湖の真ん中に位置する西湖の北岸にあるキャンプ・ビレッジ。静かな湖畔にキャンプサイトが拡がり、湖畔から吹く心地よい風と、美しい自然がキャンプライダーたちを迎えてくれる。

山下くんのひと言
「モデル界の大先輩、木村東吉さんがプロデュースしているキャンプ場で、湖畔が近くてロケ―ションが抜群。お客さんとの混雑を避け、スペースに余裕をもたせているので、ライダーにとってもちょうどいいんですよね」

区画料(料金):3つのキャンプゾーンに分かれていて、美しい眺めのリザベーションゾーン(Rゾーン)、林間の落ち着いた雰囲気のフリーゾーン(Fゾーン)、水際に近い、当日受付のみのゾーン(Aゾーン)となっている。
Rゾーン:一区画8500〜15500円(ゴミ処理含む。税別)
テント1張り(20㎡)、タープ、車1台、5名まで利用可
Fゾーン:一区画6500(ゴミ処理含む。税別)
テント1張り(20㎡)、タープ、車1台、5名まで利用可
Aゾーン:1泊につき、1名1000円(小学生以上一律)、車1台1000円、バイク1台500円、ゴミ袋代500円(3枚+追加料金なし)(税別)
チェックイン:13:00〜16:00 チェックアウト9:00〜12:00 管理棟営業時間9:00〜17:00 *チェックイン希望日の90日前から予約が可能
住所:山梨県南都留郡富士河口湖町西湖1030
問い合わせ:http://hamayouresort.securesite.jp/contact/

ナビゲータープロフィール

自然を満喫!キャンプツーリング

山下晃和

1980年生まれ。タイクーン所属ファッションモデル。サイドビジネスとして雑誌、WEB、カタログなどのライターとしても活動。海外22カ国と国内合わせて35,291kmを駆けた旅サイクリストでもある。著書「自転車ロングツーリング入門(実業之日本社)」。2017年に自転車とキャンプの旅フェス「BIKE&CAMP」の実行委員長を務める。フィットネス関連の仕事も増えてきたのでNASMというスポーツトレーナーの資格を取得。趣味は、独り旅、登山、トレイルラン、MTB、サーフィン、トライアスロン、野球、ウエイトトレーニング、読書、オフロードバイク、四駆でドライブ。

オフィシャルページ launchhttp://akikazoo.net

TRIUMPH TIGER800 XRT

自然を満喫!キャンプツーリング

今回使用したのはXRシリーズで、ロード志向のアドベンチャーモデル。前モデルから軽量化とエンジンの大幅なアップデートが行われ、装備も一新。フルLED化されたライトに瞬時に必要な情報の確認が可能なフルカラーTFTディスプレイ、路面や状況に応じて変えることが可能なライディングモード(6種類)、そして夜間も見やすいバッグライト付きスイッチハウジングとキーレスイグニッションとどれもライディングを快適にしてくれる仕様に。機能性の充実とともに外観には個性も感じさせる一台となっている。

山下くんのひと言
「高回転速度域よりも低速トルクがあって乗りやすい印象。ロングツーリングよりも細かいワインディングのほうが得意かもしれませんね。車両は思った以上にコンパクトで、身体が小さい人でも乗りこなせる(足着きはべったりでした)と思います」
サイズ全長2215×全幅795×全高1350(mm)
シート高810〜830mm
エンジン800cc水冷並列3気筒DOHC12バルブ
最高出力95ps/9500rpm
最大トルク79Nm/8050rpm
タンク容量19L
車両重量202kg
価格181万3400円(税込)

フォトアルバム

  • 山下晃和(1281)
  • 山下晃和(1280)
  • 山下晃和(1279)
  • 山下晃和(1278)
  • 山下晃和(1277)

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