2014.09.19
グロムいじりvol.4 【足回り】オーリンズのリアショックを自力で付けてみた!
ショーケースの中のヒーローがやってきた!
GROMにお乗りのご貴兄、気にならないとは言わせません。もちろん値が張る物ですので「買う気など毛頭無い」という方も多いでしょう。わかります。
「GROMにそんなもの必要ない!」必要はないかもしれません。
しかし!気にはなりますよね?オーリンズのリアショック!
バイクパーツショップのショーケースの中のヒーロー OHLINS。小さな OHLINS の実力やいかに。
贅沢品のオーラを放つ OHLINS
ふわふわのベッドで横たわり、出番を待つオーリンズ男爵。
ここでおさらいです。
・ピギーバック式リザーバータンク搭載
・プリロード調整無段階
・減衰力調整 圧側20段階
・ショック全長 244mm
ピギーバック・・・よくわからないので置いておきます。
圧側だけですが減衰力調整付き。しかも20段階。これがポイント高いと思います。
オーラだけで、違いが分からなかったらどうしよう・・・。
グロム購入直後はノーマルショックで、千数百キロを走りました。停車時は割とフワフワとした感じで乗り心地良いかな、と思っていたのですが噂通り長距離走るとケツが痛い。
痛いにもかかわらず、硬いのを覚悟しながらもノーマルの見た目の貧弱さが許せずキタコのショックに変更。交換直後は驚くほど硬く、着座位置も上がり気味。着座位置は良かったのですが、初期設定ではケツの痛みに加え腰までやられるのではないかという衝撃的な乗り心地。レースなんかにはいいのかもしれませんが、通勤などの日常には堪え難い。プリロードをかなり緩めて、アタリがついてきたこともあり、まぁまぁ穏やかな挙動となり、見た目も満足だったので現在まで乗ってきました。
しかし往復50km以上の通勤、家に帰る頃には毎日ケツが痛い。ケツというか骨も痛い。
毎日毎日毎日痛い。
シートの交換も考えましたが、グロムのノーマルシートは格好いいし、カスタムシートはどれも効果の程もデザインもどうもいまいち。
人気のゲルザブも一定の効果があり本気で悩みましたが、見た目が・・・。
そこで思い切って大評判のオーリンズのリアショック!に手を出してみたわけです。
「思い切りすぎだろう!」と思われるかもしれませんが、自分でも驚いています。
比較的ケツ評判のいいYSSなども考えましたが、そうして結局気に入らず最終的に出費が嵩み「初めからこうしておけば良かった」というオチはもう嫌。
そうした綿密かつ徹底的な自己分析とネット調査の結果、冷静にオーリンズ購入に至ったのです。
決して勢いで後先考えずに「デヤッ!」とポチッたわけじゃありませんよ!ま、まぁ高額商品の場合、人によっては勢いも必要でしょう。
素人なのに自力で交換してみる
交換は意外と簡単というネットの情報を信じて、今回は頑張ってサービスマニュアル片手に自分でやってみます!
キタコの時は工賃に1万以上払ったので。
右シュラウドを外し、リヤブレーキリザーバータンク、レギュレーターを外し、チェーンカバー兼インナーフェンダーを外すことで必要なナットにアクセスすることができます。
むむ、ここまでは本当に簡単です。
ところで、シュラウドって左側より右側の方が外しにくい気がするのですが、気のせいでしょうか。
マウントボルトがあらわれた!!
上下にショックのマウントボルトが現れました。
(リヤブレーキリザーバータンク、レギュレーターは邪魔にならないようにブラーンとさせておきます。)
ソケットレンチで上下のナットを緩めます。緩めるだけで、この段階では外しません。
マウントボルトはものすごいトルクで締め付けられているのかと思いきや、特にそういうこともありませんでした。
前輪を固定
上下のナットを緩めたら、前ブレーキレバーを固定し前輪が動かないようにします。
固定といってもブレーキレバーをテープでぐるぐる巻いてやるだけです。
こういうやつもあるようです。しょっちゅう固定するならあってもいいですね。
いよいよ恐怖のジャッキアップ
そしたら下から自動車用のジャッキを車体下にもぐりこませて後輪が浮くまで車体を持ち上げます。反対側はサイドスタンドで支えています。
ジャッキがエキパイに当たったりしないよう、手探りで慎重にジャッキアップポイントを決め、後輪が浮くまでジャッキアップ。
ジャッキアップ、と簡単に言ってしまいましたが、車を持っていない方はジャッキなんて持ってませんよね。
本当はバイク用の持ち上げ面積の広いやつ?を使えばいいのでしょうけど(こんなやつ)、持ってないので。
(危険ですのでマネしないでください)
ショックのナットを外しボルトを引き抜きます
マウントボルトの引き抜きも簡単で、引っかかるようだったら何かでトントン叩きながらやると案外あっけなく抜けます。
ボルトが抜けたらショックを後ろ方向に引っ張ってやると外れます。
逆の手順で取り付ければOKなのですが、オーリンズのマウントボルトの軸受け部分(カラー)の厚みが車体側に対してギリギリで、位置合わせに少々難儀しましたが無事固定。
※プリロード調整を大幅に変える場合は、取り付け前にグルグルしておいたほうが後々楽です。
上下ともボルトの締め付けトルクは44N・m。こういう重要なボルトはトルクレンチでちゃんとやらないと気が済まないタチなのです。素人のくせに。
純正、キタコ、オーリンズと並べてみると・・・
比較すると全体の色のせいか大きく見えるオーリンズ。
(根拠無く「無駄に大きいわけがない」と言い聞かせてみる)
(同時に来月のクレジットカードの請求も想像してヒヤヒヤしてみる)
コストカットの果てから生まれた貧弱すぎるノーマル、一方、金の刺繍が入った紫のマントが似合いそうなオーリンズ男爵。
プリロード調整
プリロードは体重70kg1名乗車が出荷時の設定らしいので、72kgの私は半周ほど締めました。
あとは乗りながらプリロード・減衰力も含め好みに調整していきます。
プリロードの調整は取り付け後にはやりにくいです。マフラーを外してやったほうが多分手っ取り早いと思います。
たくさん回す必要があるなら先にやっておいたほうがいいかもしれません。
通勤でしばらく乗ってみた感想です。
まっっっったく違う乗り味です。全っっっっ然違う感触です。
今まで「ガンッ!」と来た突き上げが「トスッ」という感じ。実に良く働いてくれます。今は慣らしがてらダンパーの圧設定は低めに設定しているので、特にコンフォータボー。割と高速気味に走っているときのギャップの処理が特に秀逸。大きいギャップを乗り越えたときに放り出されそうな恐怖はもうありません。
帰宅時には痛くてたまらなかったケツが痺れる程度に大軽減。しかも回復が早い。
「突き上げによるダメージ」はほぼなくなって、体重とシートの堅さの問題だけになった感じ。いやいや実に気分爽快。
こうなると以前は全く気にならなかったフロントの動きが雑に感じられるようになってしまうほど。
20段階ある圧側設定のダイヤルも面白い。1,2段動かすだけで明らかに違う挙動になるのがわかります。
この働きにはマジで紫のマントを贈呈したくなるほど見事なもの。
こういうのを知ってしまうと、嬉しいけど体が贅沢になってしまい困りますね。
ケツ論からいって買ってよかったです。というか、最初からオーリンズにしときゃよかったです。
こういうカスタムがこういう結果に結びつく、と体感できました。
もう少し距離を乗って、セッティングを変えてみたりして変化が感じられたらまた報告しようかと思います。
いやー、グロムがまたいちだんと楽しくなっちゃいました!
#マフラーをカスタム予定でしたが、男爵に予算をかっさらわれてしまったのでマフラーはしばらくノーマルで行くことにしました(T^T)
高い買い物でしたが、私にはそれだけの効果がありました。通勤・通学や長距離を乗る方は本当にお薦めできます!
問題は値段ですよね〜。この費用対効果を納得できるかどうか。
私はほぼ毎日通勤に使うのでとっても納得!皆様にもぜひ体験していただきたいと思います。